「成田山新勝寺」
真言宗智山派の大本山。天慶2年(939)に平将門の乱が起こったおり、朱雀天皇の密勅を受けた寛朝大僧正が不動明王とともにこの地を訪れ、乱平定の護摩祈祷を行った。結願の日に将門の乱が終息した。
寛朝大僧正が都へ帰ろうとしたところ、不動明王のお告げにより御尊像はこの地に留まり、堂宇を建立、新勝寺が開山された。
源頼朝、水戸光圀、二宮尊徳、そして市川團十郎といった多くの著名人が成田山を信仰した。歌舞伎役者の初代市川團十郎が成田不動に帰依し成田屋の屋号を名乗り、不動明王が登場する芝居を打ったこともあいまって、成田不動は庶民の信仰を集めた。
境内には、多くの伽藍があり、仁王門や三重塔、光明堂、釈迦堂、額堂は江戸時代の建立で、国の重要文化財に指定されている。
総門は開基1070年の記念事業により、平成19年(2008)建立。荘厳な雰囲気の総門は、高さ15mの総欅造り。蟇股という欄間にあたる部分には十二支の木彫刻が施されている。また、楼上には八体の生まれ歳守り本尊が奉安されている。
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