2013.9.29〜10.2
下北半島とNHKの朝ドラ「あまちゃん」の舞台となった北三陸に民話のふるさと遠野を巡るドライブ旅行に、かみさんと2人で行ってきました。 ・第1日目(9/29 SUN) 朝7時に我が家を出発、首都高速から東北自動車道をひたすら走り、前沢SAで昼食を摂り、安代JCTから八戸道路へ入り、終点の八戸北ICから百石道路を下田百石まで走り、ここから国道338号線を下北半島の太平洋岸の沿って北上。原子燃料サイクル施設などの原子力施設等、エネルギー関連施設が集中している六ヶ所村を通って半島西側、陸奥湾沿いの国道279号線を北上し、今夜の宿、下北の中心むつ市の「むつグランドホテル」に午後5時に到着。斗南温泉にゆったりとつかり疲れを癒す。 ・第2日目(9/30 MON) 曇りだが今にも降りそうな天気だ。7:40にホテルをスタート、まずは恐山へ。およそ30分で、三途の川に架かる、俗界と霊界を分けるという赤い太鼓橋のところに着く。橋の袂には、「奪衣婆と懸衣翁」の像が立っている。奪衣婆(だつえば)は、三途川(葬頭河)の渡し賃である六文銭を持たずにやってきた亡者の衣服を剥ぎ取る老婆。そして、その衣類を懸衣翁(けんえおう)が柳の木(衣領樹)に懸ける。すると、重さで枝が撓り、その撓り具合で生前の悪業が判るのだそうだ・・・。 総門前の駐車場に車を駐め、総門脇の入山受付所で入山料を払い入山する。
恐山は、カルデラ湖である宇曽利湖(うそりこ)を中心とした外輪山の総称であり、貞観4年(862年)、慈覚大師によって開かれたと伝えられる霊場で、高野山、比叡山と並ぶ日本三大霊場の一つである。寺名は恐山菩提寺、本坊は曹洞宗円通寺、本尊は延命地蔵菩提である。 そして、恐山は、霊場として死者の霊魂が集まるところと信じられ、年に一度の恐山大祭(7月20〜24日)には多くの信者が参拝して祖先の霊を供養するのである。また、期間中は、亡き人の声を口寄せするイタコの口寄せも行われる。
総門をくぐり、両側に永代常夜灯の並ぶ参道を進む。硫黄の匂いがして、白い湯気が立ち上るのが見え、霊場であることを感じる。山門手前の左側に本堂(供養の道場)、その手前に、「イタコの口寄せ」を行っている(最近は、土、日曜日に一人だけ行われる)無漏館が建っている。
山門をくぐると、両側に温泉小屋があり、その先正面に慈覚大師が自ら彫り上げたという本尊地蔵菩薩像が安置されている地蔵殿(祈願祈祷の道場)が建っている。
順路に従い、地蔵殿の脇から左手に入ると、いたるところに噴気や温泉が噴出し、荒涼とした地獄風景を展開してい。無間地獄から大師堂の前を通って、八角円堂の前に出る。そこには水子供養ご本尊が立ち、納札所があり、風車がいくつも立ち、カラカラと回っている。
その先には、極楽浜と宇曽利湖が広がっている。宇曽利湖は、水面の標高が214m、周囲は12.5kmのほぼ円形の湖で、面積は2.5平方km、最大水深は20mほどある。湖水は強い酸性を示していて、ウグイなどがわずかに生息しているにすぎない。 極楽浜には東日本大震災慰霊塔が昨年7月に新たに建てられ、塔には哀悼の辞が彫られている。
極楽浜からいくつかの地獄の脇を通って総門に戻ってくる。 次いで、マサカリ型をした下北半島の刃の部分にある仏ヶ浦観光のため、佐井村へ向かう。県道4号線を薬研温泉まで走り、ここから、冬季は閉鎖される「あすなろライン」(県道284号線)に入ったのだが、なんとおよそ20kmもの砂利道の山道だ。何とか走り抜け、9:40仏ヶ浦観光船乗場のある佐井港の到着。 10:00発の観光船サイライト号で仏ヶ浦へ。およそ30分で仏ヶ浦に到着。
仏ヶ浦は、陸奥湾口の平舘海峡に面した峻険な海岸沿いに2キロメートル以上に亘り、奇異な形態の断崖・巨岩が連なる海蝕崖地形で、緑色凝灰岩を主とした岩石が非常に長い間の海蝕を受けた結果形成されたものである。それぞれの奇勝には、浄土のイメージを重ねて「如来の首」「五百羅漢」「極楽浜」などの名が与えられている。
仏ヶ浦に上陸し、さまざまな形をした奇岩などを30分ほど眺めたあと、再び船にて佐井港に戻る。
佐井からは、国道338号線を本州最北端の大間崎へ向かう。およそ25分で大間崎に到着。大間崎は、北緯41度33分本州最北端の岬。北海道函館市汐首岬との距離は、わずか17.5km。白と黒の縞模様が印象的な大間崎灯台の立つ弁天島の向こうに渡島連邦の山並みを望むことができる。今日は曇っていてかすかにしか見えない・・・残念!
また、大間はまぐろの一本釣りで知られており、昼食はやはりマグロを食さなければ・・・ということで、今年の築地初セリで1億5540万という記録的な高値を出したマグロを釣り上げた伝説の漁師さん(竹内さん)がオーナーの食堂があるというので、そこでマグロをいただく。う〜ん美味しい!
美味しいマグロを食した後は、下北半島の北東端をなす岬、尻屋崎へ。国道279号線から県道266号線、県道6号線を経て、およそ1時間10分ほどで尻屋崎に到着、灯台の手前でには馬が外へ出ないようゲートがあるが、昼間は車が止まると自動的に開くようになっている。ゲートをくぐり灯台の前に車を駐める。 尻屋崎は、下北半島の北東端をなす岬で、岬の北側は津軽海峡、東側は太平洋。潮の変わり目である。 あたり一帯には寒立馬(かんだちめ)という馬が放牧されており、観光の要所になっている。
岬に立つ尻屋崎灯台は、1873年に東北で初めて建てられた洋式灯台で、国内最大級の光度、53万カンデラを誇る。明治9年から船舶の安全を見守りながら海を照らしている。日本で初めて霧鐘、霧笛が設置された場所でもある。レンガ造りの灯台としては、日本一の高さを誇っている。
尻屋崎を見終わり、今日の宿、三沢市の古牧温泉へ。6号線でむつ市内に戻り、そこから、国道279号線を野辺地まで南下、ここから県道8号に入り、17:30三沢市古牧温泉「星野リゾート青森屋」に到着。 温泉で疲れを癒し、美味しい食事をした後、ホテルの中のステージで行われた、プロの奏でる「津軽三味線」、青森民謡、そして、青森屋スタッフによる「青森ねぶた」のお囃子や「スコップ三味線」の演奏を楽しむ。
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