2010.3.13〜17


第3日目(3/15 MON)   高雄〜花蓮・太魯閣峡谷へ

 今日も晴天だ。ホテルのレストランで朝食をとり、高雄駅発8:10の列車に乗るため、バスにて高雄駅へ。我々が乗る列車は、自強号という特急列車だ。台湾東部の花蓮までの南迴線および東部幹線を、花蓮までは4時間12分で走る。

    
 改札口。日本と同じような自動改札機が設けられている  我々が乗る自強号(特急)。この車両は、DR3100型という日本製のディーゼル気動車特急で、主に東部幹線の非電化区間を走っている。  自強号の車内、レッグスペースがかなり広く、ゆったりしている

 高雄をでて1時間ほどで、海岸線に出る。台湾海峡だ。そして更に南は、パシー海峡で、その先はフィリピンのルソン島だという。

台湾海峡の海岸線
枋山の手前の海岸線を走る自強号の車窓から  枋山の町の彼方はパシー海峡だ。その先はフィリピンのルソン島だ

 台湾で最南端の鉄道駅である枋山駅を通過すると、進路を東に向け、中央山脈を越え、東岸に出る。そして海岸線を40分ほど走ると、高雄からおよそ2時間半、台湾東部最大の都市、台東に停車する。

高雄〜花蓮の車窓より
 東岸の大武駅を過ぎると太平洋の海岸線を走る 車窓に広がる田園風景  パパイアの実がなっている。(瑞穂の少し手前)

 台東からは、左に中央山脈、右に海岸山脈を見ながら走る。この地域は、日本統治期に水田耕作が普及し、この地域産の米は美味しいと評判である。気候が暖かいので、三毛作も行われるという。台東から約2時間で花蓮駅に到着。

  花蓮駅にはバスが待っていて、花蓮市郊外の光隆博物館(石の家)に併設されているレストランで田舎料理の昼食。昼食後に、レストランの隣りにある、南島文化劇場というところで、阿美族の音楽と踊りの民族舞踊ショーを楽しむ。

花蓮 南島文化劇場
 阿美族の音楽と踊りの民族舞踊ショー。阿美族は、台湾原住民の中で一番多いおよそ15万人の人口規模を持つ民族集団で、台湾原住民の総人口の37.5% を占めている。居住地域は台湾の東部一帯の広い範囲である。

 阿美族の民族舞踊ショーを楽しんだあとは、壮大なスケールの台湾最大の景勝地、太魯閣渓谷へ向う。太魯閣渓谷は、太古の昔は海底の珊瑚礁だった場所で地殻変動で隆起し、大理石の険しい断崖絶壁を形成している。
 急流が流れ断崖を縫うように東西横貫公路が通っていて、入口のツーリストセンターから、かつてのタロコ族の集落中心地である天祥まで約23kmが見所である。

太魯閣渓谷
 東西横貫公路(標高3500m前後の山が連なる中央山脈を越えて台湾の東部と西部とを結ぶ壮大な道路)の太魯閣渓谷への入口ゲート  入口ゲートから数分野ところにある砂ソウ礑橋。砂ソウ礑とは、タロコ族の言葉で臼歯のこと。赤い橋脚に、白い欄干のコントラストが、鮮やかだ。

 入口から暫く走り、燕子口で下車。燕子口は、太魯閣峡谷が一番狭まったところで、両岸の幅はわずか16m。切り立った断崖絶壁に囲まれているため、昼間でも薄暗い。切り立った絶壁に無数の穴があり、この穴はイワツバメの巣である。この穴の内部には水が湧き出ており虫が発生するので、イワツバメには好適らしい。

太魯閣渓谷 燕子口

 燕子口の先、立霧渓沿いに、曲がりくねった道が続いている、九曲洞があり、燕子口と並ぶ太魯閣峡谷のハイライトであるが、落石のため立ち入り禁止となっていて入れない。残念! (燕子口でも、午前中に落石があったようで、大きな岩が転がっていた。怖〜い・・・)

 また暫く走り、立霧渓と青く澄んだ清流の老西渓とが合流する「合流」というところに、白い欄干と赤い橋柱が鮮やかな、大理石造りの慈母橋が架かっている。そして、橋の袂の断崖の上には、蒋介石が自分の母を偲んで建てたという、慈母亭がある。

太魯閣渓谷 合流
 全て大理石造りの慈母橋。白い欄干と赤い橋柱が鮮やか  橋の袂の断崖の上、蒋介石が自分の母を偲んで建てたという慈母亭

 我々は、終点の天祥までは行かず、慈母橋の少し先、緑水管理センターで小休止して折り返す。帰りに、峡谷入口から2.4kmにある鮮やかな中国宮殿式建物の長春祠に寄る。ここには、東西横貫公路建設の殉職者212名が祀られている。

太魯閣渓谷 長春祠
 1958年に建てられたが、落石により最初の祠は崩壊し、1997年に再建された。大理石の割れ目から長春瀑布が落ちている。

 太魯閣峡谷を観光した後、昼食を摂ったレストランの隣りの大理石工場を少し見学し、併設している光隆鉱石博物館で、台湾産出の翡翠、瑪瑙、珊瑚、大理石などの装飾品を見て目の保養をする。その後、花蓮で一番という美侖大飯店にチェックイン。

美侖大飯店の部屋より、花蓮市街を望む

 今日は、ホテルのレストランで、バイキングの夕食だ。

                                                        <4日目につづく>


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