滝紀行

〜猿尾滝・雨滝・原不動滝・天滝〜

                                                   2008.11.25〜28

 
 今回も君津在住のMさんと出掛ける予定であったが、Mさんの都合が悪くなり、ひとりでの滝巡りである。湯村温泉 夢千代の像
初日は兵庫県新温泉町の湯村温泉までの移動だ。7:15に我が家を出発、東京ICから東名高速道に入り、快調に走り、途中浜名湖SAで休憩をとり、豊田JCTより伊勢湾岸自動車道、東名阪自動車道を走り、亀山JCTより新しく開通した新名神高速道に入る。土山SAで昼食を摂った後、草津JCTから名神高速道に入り、中国自動車道の福崎ICから播但連絡道路と、ひたすら高速道を走り続け、午後3時に和田山ICの到着。

 ここから国道9号線を湯村温泉へと向う。湯村温泉は、「夢千代日記」の舞台となった温泉で、NHKドラマでは、吉永小百合が夢千代を演じている。そのため、町には、吉永小百合をモデルにした夢千代像が立っている。

 播但連絡道路に入ったあたりから雨が降ったり止んだりしてきたが、順調に
走ってきて、予定より早く着いたので、猿尾滝に寄る。国道9号線の日影から県道267号線に入り、約1.2kmで駐車場に到着。そこから滝見道を歩くと、すぐに滝壺に出る。

 猿尾滝は、落差60m、上段31m、下段21の二段になって下る名瀑で、その景観が猿の尾に似ているとことから猿尾滝と名付けられたと言われている。滝をつくる岩脈は猿尾滝ヒン岩と呼ばれる岩質でその上を下る。下段の滝は、上段から落ちた水が岩を堀くだき、神秘な滝壷をつくっている。日本の滝百選のひとつである。
 猿尾滝 全景 猿尾滝 上段の滝 猿尾滝 下段の滝
      猿尾滝 全景              猿尾滝 上段の滝          猿尾滝 下段の滝

 猿尾滝を見た後は再び国道9号線を走り、およそ30分ほどで湯村温泉に到着。ゆっくりと温泉に入りロングドライブ(約700km)の疲れを癒す。

 2日目は、昨夜来の雨も上がり、天気は良くなりそうだ。8:00に宿を出発、まずは雨滝に向う。国道9号線を鳥取市に向い走り、兵庫・鳥取県境の蒲生トンネルを抜けたところの塩谷で左折、県道31号線(雨滝街道)を走り、洗井でナビの指示に従い右折すると、なんと!「この先路肩崩壊のため通行止め」の看板が立っているではないか・・・

 う〜んと、しばし地図を眺めていると、次の原不動滝へ行く途中、反対側から入る道があるではないか。よしとばかりに引き返し、再び9号線に出て鳥取市内に入り、千代川を渡ったところで29号線へ左折、暫く29号線を走り、八頭町の堀越交差点で県道39号線に左折、国府町中河原から県道31号線に入り、暫く走ると「雨滝」の標識が現れ、林道を右折、およそ2kmほどで駐車場に到着、10:45になってしまった。駐車場から2〜3分で雨滝にでる。

 雨滝は、鳥取県と兵庫県境にそびえる扇ノ山の山中、袋川上流の雨滝渓谷に流れ落ちる滝で、落差40m、柱状節理の岩壁を水量多く落下する男性的な滝である。この滝も日本の滝百選のひとつである。
 雨滝のすぐ下流右岸には、落差20mの布引の滝がかかっている。その名のとおり、糸を引いたようなきれいな滝だ。

   雨滝  布引の滝
                雨   滝                            布引の滝

 予定より2時間ほど遅れて雨滝を出発、原不動滝へと向う。来た道を戻り、堀越で国道29号線に出て左折、暫く道なりに走り、鳥取・兵庫県境の新戸倉トンネルを抜け、引原ダムの音水湖の湖畔を走り、道の駅「はが」の500mほど手前を標識に従い右折、およそ1.2kmで駐車場に到着。12:50、当初予定よりおよそ1時間半の遅れだ。
 駐車場から舗装された歩道を少し歩くと原不動明王堂の前に出る。そこの受付で、入園料200円を払い、つり橋「かえで橋」を渡り、駐車場から10分ほどで滝見台(奥かえで橋)に着く。

 原不動滝は、氷ノ山後山那岐山国定公園内にある、原川の源流帯にかかる落差88mの大瀑で、男滝と女滝からなり、男滝は深い樹林の間を三段になって落下し、女滝は源流を異にして男滝に寄り添うように同じ滝壷に落ちている。この滝も日本の滝百選に選ばれている。

   原不動滝  原不動滝 2段目の滝
   原不動滝 2段目と3段目の滝と女滝(3段目の左側)          原不動滝 2段目の滝

 道の駅「はが」で遅い昼食(うどん)を食べ、天滝へと向う。国道29号線を戻り、出合橋で県道48号線へと右折し、10分ほど走ると、不動滝の標識があり、寄ってみる。養父市大屋町若杉の若杉川に懸かる滝で、県道より川に沿って5分ほどで滝のところにでる。岩を切り込んだ隙間から落下する高さ約13mのきれいな滝である。

                    不動滝
                                  不動滝

 不動滝よりさらに10分ほど走ると「天滝」の標識があり、舗装された林道を左折し、1kmほどで駐車場に到着。天滝までは、ここから天滝渓谷をおよそ1.2km(40分ほど)歩かなければならない。整備はされているが、結構な勾配の遊歩道を登って行く。20分ほど歩くと、2つの滝が一つの滝壺に流れ落ちている「夫婦滝」、さらに5分ほど登ると2条になって流れ落ちている落差14mの「鼓ヶ滝」が現れる。そして、アルミ製の階段を上り、最後の登りを登ると、まさに天から降ってくるような滝が目の前に現れる。滝見広場には、天瀧三社大権現が祭られる社が立っている。

      夫婦滝   鼓ヶ滝
                                                    鼓ヶ滝

 天滝は、氷ノ山後山那岐山国定公園内にあり、大屋川支流の天滝渓谷にかかる落差98mの兵庫県下一の大瀑。標高600mの玄武岩の岸壁を文字通り天から下ってくるように落下する。天滝の名はその昔、役行者(えんのぎょうじゃ)の高弟の天(天)の仙人がこの地を開いたからとも、弘法大師が訪れて滝を白竜にたとえたからともいう。この滝も日本の滝百選のひとつだ。 

      天滝   天滝
                  天  滝                        天  滝

            天滝
                                天  滝

 駐車場に戻ると16時になっている。当初の予定では、この後、猿尾滝へ寄る予定だったが、昨日寄っているので、これからは丹後大宮の宿「丹後おおみや」(国民年金健康センター、運良く、今日予約できたのだ)まで走るだけである。国道9号線にでて、養父市八鹿町からは県道2号線で出石町、ここから国道426号線を経て、県道2号線・岩屋峠トンネルを越え京都府に入り、17:40、北近畿タンゴ鉄道・丹後大宮に近い「丹後おおみや」に到着。今日も広々とした温泉で疲れを癒す。

 3日目、今日も天気はまずまずだ。宮津市の金引の滝へ行く前に、舟屋の里伊根へ行ってみることにする。8:00宿を出発、国道318号線から178号線を宮津湾の沿って走り、およそ1時間で伊根「舟屋の里公園」の到着。ここからは伊根湾に沿った、海の中に建っているような舟屋の集落を一望することができる

  舟屋の里伊根  舟屋
           舟屋の里伊根                          舟  屋

 国道178号線を戻り、途中、笠松公園へケーブルカーで登り、日本三景の一つ、天橋立の股のぞきをしてくる。そして、日本三文殊の一つ智恩寺・文殊堂を参拝し、廻旋橋を見る。

      天橋立
                     天橋立(笠松公園の股のぞきにて)

  文殊堂  廻旋橋
             智恩寺 文殊堂                           廻旋橋

 天橋立を見た後は、金引の滝へ向う。国道178号線から県道9号線を宮津天橋立IC方面に右折、1kmほどで宮津高校の先を右折。細い道を進んでゆくと滝への入口があり、そのすぐ先に少し広い場所があり、そこに車を駐める。入口から3分ほどで滝の目の前に出る。

 金引の滝は、丹後地方、金引山の麓にかかる信仰の滝で、女性的なやわらかな線をつくって岩盤上を滑り下ってくる。高さ40m、幅20mの分岐瀑で幅広の滝は向かって右側が雄滝、左側が雌滝となっている。

  金引の滝  金引の滝
              金引の滝                         金引の滝

 今回の滝めぐりはここまで。5ヶ所の「日本の滝百選」に選ばれている滝をめぐり、これでトータル67滝を制覇したことになる。

 この後はおまけで、宮津天橋立ICから綾部宮津道路、舞鶴若狭自動車道を通り、小浜、三方を経て琵琶湖・湖北、高月町・渡岸寺観音堂(向源寺)の国宝「十一面観音立像」を拝観、長浜・豊公園内にある、秀吉が初めて城主となった長浜城を再興した長浜城歴史記念館を見て、彦根の「かんぽの宿」に泊る。

 最終日は、紅葉の名所として知られる、湖東三山(西明寺、金剛輪寺、百済寺)と永源寺に寄り、ちょうど見ごろの素晴らしい紅葉を堪能して帰路につく。
 八日市ICから名神・東名道を走り、途中、事故による渋滞に会いながらも、19:30、無事自宅に帰り着く。1,734kmだった。


 
  

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