滝紀行

 〜猿尾滝・雨滝・原不動滝・天滝〜

                                                   2011.11.27〜12.3

 
 今回は、四国に八つある「百選の滝」をめぐることで、Hiroが勤めていた会社の同僚だったAさんと出掛けました。初日は広島県尾道市まで移動予定だ。
 6:45に我が家を出発、東京ICから東名高速道に入り、7:30に海老名SAでAさんと落ち合い、一路西へ。快調に走り、途中浜名湖SAで休憩をとり、豊田JCTより伊勢湾岸自動車道、東名阪自動車道を走り、亀山JCTより新名神高速道、草津JCTから名神高速道に入り、大津SAで昼食を摂った後、中国自動車道、山陽自動車道と、ひたすら高速道を走り続け、午後4時に尾道に到着。

 早い到着だったので、千光寺を訪ね、旅の無事を願ってお参りをする。瀬戸内海に沈む夕日を眺め、「文学のこみち」を散策し、市内のビジネスホテルに泊まる。

千光寺(鐘楼) 瀬戸内海に沈む夕日 千光寺公園「文学のこみち」

 2日目は、愛媛県の「御来光の滝」へ向かう。しまなみ海道を走り、今治から国道317号線で松山市に出て、 そこから国道33号線で久万高原町に、そして県道12号線を面河渓へ。ここから石鎚スカイラインに入る。(石鎚スカイラインは12月より閉鎖となり、今日もスベリ止め携行せよのこと)。およそ20分走ると、「長尾尾根展望所」があり、ここから「御来光の滝」を遠望することができる。

しまなみ海道・多々羅大橋 石鎚スカイライン入口 長尾尾根展望所にて

 御来光の滝は、石鎚山に発する面河渓の最深部に位置し、柱状節理の岩壁から文字通り光り輝いて落下している、落差72mの大滝である。岩石の崩壊のため、滝の下部は岩が積み重なり、滝壷の形をなしていない。この滝は「日本の滝百選」に選ばれている。
 近寄るには、面河渓より石鎚山へ向う登山道を行くルートがあるが、片道5〜6時間かかるというので、遠望するだけにした。

御来光の滝

 御来光の滝を見た後は、再び石鎚スカイラインを戻り、久万高原町の古岩屋にある「国民宿舎・古岩屋荘」に泊る。

 3日目は、まずは、愛媛県の「雪輪の滝」へ。8:00に宿を出発。久万高原町から、国道33号、440号、320号、381号線を走り、松野町から県道8号線に入り、滑床渓谷の案内板に従って進み、凡そ2時間10分で万年橋の駐車場に着く。そこから渓流沿いに30分ほど歩くと、雪輪の滝だ。

渓流沿いの遊歩道の入口 渓流に沿った遊歩道 百石付近の遊歩道

 雪輪の滝は、四万十川の源流、鬼ヶ城山系に抱かれた滑床渓谷にかかる滝で、長さ80m、幅20mといわれる巨大な一枚岩の上を、清流が淡雪のような紋様を描きながら滑り落ちる美しい滝である。「日本の滝百選」のひとつである。

雪輪の滝 全景 雪輪の滝 淡雪のような紋様 

 滑床渓谷の雪輪の滝の下流には、河鹿ノ滝や三筋ノ滝もある。

河鹿ノ滝 三筋ノ滝

 雪輪の滝そして渓流にある河鹿ノ滝、三筋ノ滝などを見て駐車場に戻る。駐車場の付近は紅葉の真っ盛りで、それは見事だ。

万年橋駐車場付近の見事な紅葉

 滝と紅葉を堪能した後、万年橋にある「森の国ホテル」で昼食。再び県道8号線から松野町に出て、国道381号線を真土で左折、奥野川煮沿って約5km走ると天が滝公園に出て、そこに「天が滝」がある。
 天が滝は、高さ30メートルの滝壁に、戸祇御前山から流れ出る清流が瀑布となって落ち、雄壮な景観を呈している。

天 が 滝

 天が滝を見た後は再び国道381号線に戻り、江川崎の四万十川畔のホテル「星羅四万十」にチェックイン。時間も早いので、車で15分位のところに、四万十川に架かる「岩間沈下橋」あるというので、行ってみる。

岩間沈下橋 沈下橋を渡る愛車


 4日目は、まずは、高知県の「大樽の滝」へ。8:15にホテルを出発。四万十川に沿って、国道381号線を窪川まで走り、窪川からは四万十川とお別れをして、国道56号線を須崎市まで走る。そして国道494号線から佐川で国道33号線に入り、越知町で県道18号線へ左折、桐見ダム方面へおよそ700mほど行くと左手に大樽の滝上り口がある。駐車場まで道幅が狭い山道を1kmほど注意して走り、10:45に到着。
 駐車場から、遊歩道を500mほど行くと大樽の滝に出る。

大樽の滝上り口 大樽の滝駐車場 大樽の滝への遊歩道より

 大樽の滝は、仁淀川の支流の大桐川水系大樽谷川水域にある、今から4億年以上前の花崗岩で形成された岩肌を流れ落ちている落差は34mの滝である。大きな樽の水を撒いたように豪快に流れ落ちることからこの名が付いている。「日本の滝百選」のひとつである。

大 樽 の 滝

 大樽の滝を見た後は「龍王の滝」へ向かう。国道33号線に戻り、高知市へ向って走り、伊野ICから高知自動車道に入り、途中、南国SAにて昼食をとり、大豊ICで下りる。国道32号線を豊永で右折し国道439号線に入ると間もなく、左手に「定福寺」への案内板があり、ここに寄る。

 「定福寺」は、同行のAさんの奥様の後実家で、御住職のお話によれば、1300年近くの歴史のある、真言宗智山派の古刹です。宝物殿には、六地蔵菩薩像や十一面観音菩薩立像、四国最古とされる聖徳太子立像などがある。

定福寺 本堂 定福寺 境内の紅葉

 
定福寺で参拝をし、宝物殿を見学そして紅葉の素晴らしい境内を散策した後、「龍王の滝」へ向かう。国道439号線から梶ヶ森の標識に従って、梶ヶ森頂上に向かう町道・梶ヶ森線をおよそ30分ほど走ると、右手に龍王の滝駐車場がある。駐車場から遊歩道を10分ほど歩くと龍王の滝だ。

龍王の滝駐車場 龍王の滝遊歩道の入口 龍王の滝遊歩道

 「龍王の滝」は、吉野川支流の南小川水系佐賀山川水域にあり、梶ヶ森の7合目付近に位置する落差20メートルの滝で、落差こそ小さいが水量は豊富だ。滝壷横には竜神が祀られている。「日本の滝百選」に選ばれている。

龍 王 の 滝

 「龍王の滝」を見た後は、梶ヶ森山頂の「山荘 梶ヶ森」に泊まる。標高が約1400mあり、ガスがかかっていて何も見えない。


 5日目、今朝もガスがかかっていて何も見えない(晴れていると頂上からの眺めが素晴らしいというのだが・・・)、7:45に山荘を出発、まずは、高知県の「轟の滝」へ。
 町道を下り、国道439号線を左折し、豊永から国道32号線に入り、大豊ICから高知自動車道に乗り、南国ICで下り、国道195号線を進む。香美市香北町から県道217号線を暫く走り、さらに林道を進み、9:30、轟の滝駐車場に着く。ここから遊歩道を5分ほど行くと、轟の滝展望所がある。

轟の滝駐車場 轟の滝への遊歩道 轟の滝展望所

 「轟の滝」は、物部川の支流、日比原川にかかる滝で、三段に分かれた滝それぞれに滝壺があり、特に上段、中段の滝壺は釜状にえぐれ見事である。また、水量も多めである。この一帯は平家の落人部落で、滝には平家にまつわる「玉織姫伝説」が伝えられている。この滝も「日本の滝百選」のひとつである。

轟  の  滝

 轟の滝を見て、林道を下り、県道220号線から国道195号線に戻り、徳島県の「轟九十九滝」へ向かう。高知・徳島の県堺になっている四ツ足峠のトンネルをくぐり、那賀町から国道193号線を南に下る。国道とは名ばかりの狭い峠道(霧越峠)を走り、皆ノ瀬で右折、県道148号線を海部川に沿って、約10kmほど走ると轟九十九滝駐車場に到着。12:20だ。轟の滝から2時間30分かかった。駐車場から橋を渡り、轟神社への石段を右手に見て行くと、およそ10分ほどで轟本滝に着く。

轟九十九滝への入口 轟神社 轟本滝神社

轟九十九滝 案内図(クリックで拡大)

 轟九十九滝は、海部川の支流で吉野丸(1119m)を源流とする王餘魚谷川(かれいたにがわ)水域にある。轟九十九滝とは轟神社の周囲に点在する滝の総称で、本滝が主となる滝で、垂直にそそり立つ岩壁の間を豪快に落ちる落差58mの滝である。水量は大変多く滝壺も大きく徳島県一を誇る。本滝の上流には、二重の滝、横見の滝、船滝、丸渕滝、鳥返滝、大烏小烏滝、三十三才滝、そして一番奥の鍋割滝までを轟九十九滝と呼ばれていて、「日本の滝百選」のひとつである。

本    滝

本    滝

 本滝の脇の急な階段を上り、5分ほどで二重の滝に出る。

二 重 の 滝

二 重 の 滝

 二重の滝を見て、引き返す。再び、県道148号線、国道193号線を那賀町まで戻り、出会橋からさらに北にちょと行くと右側に、大轟の滝の滝が見える。那賀川の支流の沢谷川水域にある、落差20m、滝壷も大きく3段になって流れる美しい滝だ。

大 轟 の 滝

 大轟の滝から15kmほど北上した国道脇に「大釜の滝」がある。坂州木頭川の支流、釜ヶ谷川にあり、落差は20mとそれほどないが水量が多く、豪快に滝壺に水を落とす。滝壺はその名の通り大きな釜状になっており、水深は15mあるという。この滝も「日本の滝百選」のひとつだ。

大 釜 の 滝

 大釜の滝から国道193号線を、早雲トンネルを抜け北上し、国道438号線の神山町に出て、神山温泉のホテル「四季の里」に泊まる。

 6日目はホ
テルを8:00に出発。神山町の国道438号線の旧道から雨乞の滝の標識を左に折れ3Kmほど進むと、雨乞の滝駐車場に着く。ここから遊歩道を800mほど歩くと雨乞の滝だ。

 「雨乞の滝」
は、鮎喰川の支流、高根谷川の上流にある滝。滝は雌滝・雄滝の二つに分かれていて、二つの川の合流点にそれぞれ滝があり、一つの滝壺に流れ込んでいる。雌滝の方は三段になっていて、女性的な曲線美を誇りながら岩肌を滑り落ちてくる。一方雄滝の方は水量が少ないためか余り目立たない。この滝も「日本の滝百選」のひとつである。

雨乞の滝 右が雌滝、左が雄滝

雨乞の滝 雄滝 雨乞の滝 女滝

 雨乞の滝の下流には、うぐいす滝、不動滝、もみじ滝、観音滝がある。

うぐいす滝 不動滝
もみじ滝 観音滝

 雨乞の滝を見て、四国にある「日本の滝百選」に選ばれている八つの滝を全て見終わり、帰路につくわけだが、香川県の東かがわ市引田に、Hiroが務めていた時の先輩が住んでおられるので、ちょっと寄ってご挨拶をしていくことにする。
 国道438号線を徳島市に向け走り、吉野川を渡って鳴門市の板野ICで高松自動車道に乗り、引田ICを下りたところで、先輩のNさんが待っていてくれ、ちょうど昼時で、地元の「讃岐うどん」の店に案内してくれて、「ぶっかけうどん」をご馳走になる。やっぱり本場のものは美味しい・・・
 その後、滝巡りも予定通り済んだので、四国第八十八番札所、いわゆる結願寺の大窪寺お参りしてはというので案内してもらう。

四国第八十八番札所 大窪寺

 大窪寺を参拝したあと、再び引田に戻り、Nさんのお住まいの近くの、瀬戸内海に面した、ハマチの養殖発祥地である「安戸池」でひと休みして帰路につく。
 引田ICから高松自動車道、鳴門ICからは神戸淡路鳴門自動車道となり、大鳴門橋を渡り、淡路島を縦断、明石海峡大橋を渡り、阪神高速7号北神戸線に入り、有馬口で下り、旅の締めくくりとして、ちょっと贅沢に、有馬温泉「かんぽの宿 有馬」に泊まる。


 7日目は、8:00に宿を出発し、折角なので、六甲山に上がり、山頂より神戸の街を眺めて帰ることに。山頂からは、裏六甲ドライブウェイ(無料)を下り、からと西ICから阪神高速7号北神戸線に入り、西宮山口JCTから中国自動車道、そして名神自動車道、新名神高速道、東名阪自動車道、伊勢湾岸自動車道、東名自動車道をひたすら走り、途中、牧之原SAで昼食をとり、15:30、海老名のAさん宅に到着。17:00、無事我が家に帰宅する。トータル2485Kmのロングドライブだった。

 今回の滝巡りでは、5日目の「大釜の滝」のところでちょっと降られた以外、雨にも合わず、予定通り回ることができ、また、各地で素晴らしい紅葉も見ることができ、いい旅であった。これで「日本の滝百選」の滝は通算80滝巡ったことになる。もうあと少しだ、頑張ろう!

 
  

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