2010.5.13〜22


 ・1日目 スロベニア・ブレット湖へ

 
・2日目 ブレット湖〜ポストイナ鍾乳洞〜オパティア 

 
・3日目 オパティア〜ポレチュ〜プーラ〜プリトヴィッツェ

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4日目 プリトヴィッツェ〜シベニク〜トロギール

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5日目 トロギール〜スプリット〜ドブロヴニク

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6日目 ドブロヴニク1日観光〜(船中泊)〜バーリ

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7日目 バーリ〜アルベロベッロ〜マテーラ〜ナポリ

 ・8日目 ナポリ〜カプリ島〜ポンペイ〜ローマ(ポメツィア)

 ・9日目、10日目 ローマ〜帰国

日目(5/19 WED)   バーリ〜アルベロベッロ〜マテーラ〜ナポリ

 今日は晴れ時々曇りだ。フェリーの船室ではあまりよく眠れなかった。7時から、フェリーのレストランで朝食を摂り、定刻の8時にイタリアのバーリ港に接岸したフェリーより下船、入国審査を通り、待っていたバスに乗車。アルベロベッロへと向う。

ドブロヴニク〜バーリ間のフェリーにて
フェリーのデッキにて アドリア海の日の出 フェリーのレストラン


バーリ港の埠頭にて
 ドブロヴニクから乗ってきた、フェリー、LIBURNIJA号。乗客671人、車両100台を収容する大型フェリーだ。クロアチアのドブロヴニクからイタリアのバーリまで、約8時間で運行している。


 およそ1時間30分ほど走ると、アルベロベッロに到着。駐車場から少し歩くと、世界遺産の大きな看板が目に入ってくる。とともに、白い壁に灰色の円錐形の屋根を持つトゥルッリという建物が見えてくる。

アルベロベッロ
 旧市街の入口にある、世界遺産の案内看板と円錐形の屋根を持つトゥルッリ。


 標高415mの丘の上にあるアルベロベッロ。イタリア語で「すばらしい木」の意味を持つ、緑の木々が茂る街に、トゥルッリという真っ白な壁に、灰色の円錐形屋根を持つ建物が旧市街にびっしりと建っているトゥルッリは、1996年に世界遺産に登録されている。

 アルベロベッロの旧市街は東西にトゥルッリの集落が広がっている。まず、やや高台になっている東側のアイア・ピッコラ地区にある町の中心、ポポロ広場脇の展望所へ。ここから、トゥルッリがビッシリと詰まった西側の商業地区であるリオーネ・モンティ地区を一望することができる。壮観だ!

アルベロベッロ
 ポポロ広場脇の高台の展望所より見た、旧市街西側のリオーネ・モンティ地区。


アルベロベッロ 東側のアイア・ピッコラ地区
 トゥルッリは、平たく加工した石灰岩を積み、壁を石灰で塗るり、屋根は円錐形である。部屋一つに対して屋根も一つあり、この集合体が一軒のトゥルッリとなる。部屋の間は仕切りがないため、カーテンなどで仕切られる。この構造には諸説あるが、この地を治めた貴族が王からの家屋に課せられる税から逃れるため調査の際に屋根を壊し、「家ではない」と主張できるように壊しやすい家を作ったとする説が有力である。


 約400のトゥルッリが集中していて、その多くは今も住居として使われているアイア・ピッコラ地区を見て回った後、西側のリオーネ・モンティ地区へ。こちらは、約1000のトゥルッリにみやげ物屋などが連なる賑やかな商業地区である。

アルベロベッロ 西側のリオーネ・モンティ地区
 この地区の多くのトゥルッリは、この地方特産の食品を売る店や、おみやげ屋などになっている。 ここはレストランになっている。


 アルベロベッロに嫁ぎ、ここでみやげ物屋さんをやっている洋子さんのお店のトゥルッリの中を見せて貰う。結構広いものだ。ここでおみやげを買ったり、ほかの店をのぞいたりして、街中をブラブラする。

アルベロベッロ 西側のリオーネ・モンティ地区
 おみやげ屋さんが並ぶリオーネ・モンティ地区。  洋子さんのお店の中


 アルベロベッロ観光を終え、洞窟住宅で知られるマテーラへと向う。1時間20分ほどで到着。駐車場から、洞窟住宅のサッシ地区まで歩く。

マテーラのサッシ地区
 マテーラは、「サッシ」と呼ばれる凝灰岩に穴を開けて作られた家(洞窟住居)がある旧市街地区が有名で、丘になっているチヴィタ地区とサッソ・カヴェオーゾとサッソ・バリサーノという地区に分れている。 1993年に、マテーラの洞窟住居はユネスコ世界遺産となった。


マテーラのサッシ地区
 このサッシがいつ頃から作られたかは不明だが、8世紀から13世紀にかけて、東方からイスラム勢力を逃れた修道僧が住みつき、130以上の洞窟住居を構えていたといわれている。右の教会は、1268年から1270年ににかけて建設された、プーリア−ロマネスク様式のドゥオモ。


 サッシ地区に入ったところにある、洞窟住居を改装したレストランで昼食をとった後、サッシ地区に接するフランチェスコ広場に面して建つ、バロック様式のサン・フランチェスコ・ダッシジ教会、そして、リドラ通りにある、18世紀に建てられたバロック様式のプルガトリオ教会国立中世・近代美術館―パラッツォ・ランフランキなどを見る。

マテーラの新市街
 バロック様式のサン・フランチェスコ・ダッシジ教会。  リドラ通りと国立中世・近代美術館―パラッツォ・ランファンキ。マテーラにおける17世紀建築の中で、最もすぐれたものの一つに数えられる。


マテーラの新市街 プルガトリオ教会
 18世紀に建てられたバロック様式の教会。正面入口の上には、珍しい骸骨の彫刻が、入口の扉には髑髏が彫られている。


 洞窟住居の上にあるような道や、狭い石段の道を下り、サッシ地区の中に入って行く。

マテーラのサッシ地区
 サッシ地区へは、洞窟住居の上にある道を下りて行く。  サッシ地区には狭い石段の路地が多い。


 サッシには、廃墟のような洞窟住居や箱形の住居が重なり合うように密集して建っている。階段が多く道が入り組んでいて、まるで迷宮のようである。

マテーラのサッシ地区
 ドゥオモの南側に広がるサッソ・カヴェオーソ地区。岩窟教会などの洞穴が数多く残っている。  エローネ山上に岩をくり貫いて作られた、サンタ・マリア・デ・イドリス教会。


 そんな中に、カーサ・グロッタ(洞窟の住居という意味)という、洞窟を掘って造られたサッシの典型的な住宅で、内部が見学できるようになっている洞窟住居があり、入ってみる(有料)。内部は、当時のままに家具・生活用具の数々が展示されている。

マテーラのサッシ地区  カーサ・グロッタ
入口 地下室への下り口  当時のままに家具・生活用具の数々が展示されている。


 サッシの中には100を超える洞窟教会があり、その一つ、 9〜10世紀に建てられたという洞窟教会に入ってみる。教会といっても、祭壇などはなく、工芸品などが展示されているだけだが、美術展の会場としても利用されるとのこと。

マテーラのサッシ地区  洞窟教会
洞窟教会の入口 工芸品などが展示されている内部


 サッシ地区の中を、ごく一部だが散策し、再びリドラ通りに戻り、フランチェスコ広場からヴィットリオ・ヴェネト広場を通ってバスの駐車場へ戻る。

 今日の観光はこれで終わり、一路、今夜の宿泊地のナポリへおよそ4時間のバスの旅だ。途中、ポテンツァのパーキング・エリアにてトイレ休憩をし、20時半近くにナポリの西の郊外、アニャーノのホテルに到着。夕食はホテルのレストランで。

                                               <8日目につづく>


                     
 

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