第8日目(5/20 THU) ナポリ〜カプリ島〜ポンペイ〜ローマ(ポメツィア)
今日も晴れ時々曇り。今朝はちょっと早めの7:30に出発。ナポリの街中に入り、ナポリ民謡で歌われるサンタ・ルチア地区まで来ると、ヴェスヴィオ山を背景に、サンタルチア港の長い埠頭の先端の小島に建つ卵城が望める。「ナポリを見て(から)死ね」という言葉はこの城からの眺めを言ったものという。
ナポリ 卵城 |
ナポリ ヌオヴォ城 |
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12世紀にノルマン王によって建てられた城(要塞)で、この城の呼び名は、ノルマン人がこの城を築くにあたって、基礎の中に卵を埋め込み、「卵が割れるとき、城はおろか、ナポリにまで危機が迫るだろう」と呪文をかけたことに由来すると言われている。 |
ヌオヴォ城は、「新しい(Nuovo)城」を意味し、卵城と区別するために命名された。別名アンジュー砦とも呼ばれる。13世紀にアンジュー家出身のナポリ王カルロ1世が、フランスのアンジェ城をモデルに建築したといわれている。 |
卵城そして、王宮の前を通り、ヌオヴォ城の前にある、カプリ島行きの高速船の出るナポリ港ベヴェレッロ埠頭に着く。
ナ ポ リ 港 |
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フェリーや高速船が発着するベヴェレッロ埠頭。 |
カプリ島行きの高速船「SUPER JET」。 |
8:35発の高速船「SUPER JET」号にて、1時間、カプリ島の玄関口マリーナ・グランデに到着。すぐに、洞窟内の海面がきれいな青に輝く神秘的な「青の洞窟」に行く予定であったが、今日は波がチョッと高いというのでクローズだ・・・う〜ん残念!
カ プ リ 島 |
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カプリ島は、ナポリの南約30kmの沖合に浮かぶ、東西約6km、南北約3km、周囲約17kmの島で、一部を除き断崖の海岸で囲まれている。神秘的な青の洞窟があることでも知られている。東にはリゾートの中心カプリ地区、西側にはソラーロ山の麓にアナカプリ地区が広がる。国際的なリゾート地である。 |
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カプリ島の玄関口マリーナ・グランデ |
「青の洞窟」行きのボートも係留されたまま。 |
青の洞窟は、入口の高さが僅か1mと狭いので、ここで、手漕ぎの小舟に乗り換えて入るので、波がチョッとでも高かったり、大潮のときは入れないのである。また次の機会に・・・とのことだが、果たして?
ということで、島内観光に振り替えだ。(こういうこともあるのだと、予め言われて入るのだが・・・)カプリ島は、東にはリゾートの中心カプリ地区、西側にはソラーロ山の麓にアナカプリ地区が広がる。国際的なリゾート地である。
まず、島内を走るミニバスに分乗して、アナカプリ地区へ。マリーナ・グランデからカプリ地区、アナカプリ地区への道は狭い坂道であるが、かなり乱暴な運転で飛ばしていくので、ちょっとこわ〜い・・・。
カ プ リ 島 |
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マリーナ・グランデから島の高台にある、カプリ地区やアナ・カプリ地区へは、このようなミニバスで行くのである。 |
アナカプリ地区へは、正面岩山の中腹の断崖絶壁の細い道を通って行くのである。 |
アナカプリ地区は、カプリ島西部の海抜300メートルの高台に広がるリゾート地区。洒落たブティックや土産物屋が多い。アナカプリ地区の中心、ヴィットリア広場から、カプリ島で一番高い山、ソラーロ山(標高589m)の山頂へは、リフトで12分で登ることができる。
カ プ リ 島 アナカプリ地区 |
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地区の中心、ヴィットリア広場 |
リフトでソラーロ山頂へ |
山頂からは島の白い家並みや散在する館、果物畑、島の形をくっきりと描く海岸線、入り江、海岸から聳える断崖、遠くにはソレント半島からヴェスヴィオ山が望める360度のパノラマは絶景である。
カ プ リ 島 ソラーロ山 山頂より |
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東の方に、カプリ地区の街とその先にはソレント半島が見えている。 |
ソレント半島方向のちょっと南に見える、ファラリオーニの岩島群。 |
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南側断崖の真下、ちょっとした岬になっているところの先端。 |
リフトで、アナカプリ地区の町を見ながら下る。 |
ソラーロ山の山頂からの絶景を堪能して、アナカプリに戻り、再びミニバスでカプリ地区まで下り、ここのレストランで昼食をとり、マリーナ・グランデへ戻ってくる
カ プ リ 島 マリーナ・グランデ |
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港に面した通りにはカフェやみやげ物屋さんが並んでいる。 |
港に面した通りのカフェテラス |
13:35発の高速船「SORRENTO JET」号で、ナポリ港へ戻り、バスで、2千年前のヴェスヴィオ山の噴火により時間が止まってしまった古代都市ポンペイへ向い、およそ40分で到着する。
カプリ島〜ナポリ |
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ナポリ湾を行く高速船よりヴェスヴィオ山を望む。 |
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カプリ島からの高速船「SORRENTO JET」 |
ナポリに向う高速船の操舵室 |
ナ ポ リ 市 街 |
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海上より見るナポリの街 |
17世紀に建てられた王宮 |
ポンペイは、1世紀までナポリ近郊にあった都市で、79年8月24日、ヴェスヴィオ火山が大噴火し、一昼夜に渡って火山灰が降り続け、翌25日に完全に地中に埋まってしまった。18世紀に発掘が開始され、現在は主要な部分が一般公開されている。1997年に世界遺産煮登録されている。
海側の町の西門・マリーナ門から入って進んでいくと、ポンペイの町の政治の中心地、公共広場フォロに出る。
ポ ン ペ イ 遺 跡 |
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マリーナの門。一つは歩行者用、もう一つは荷馬車など動物が通過するためのもの。 |
公共広場フォロに立っている列柱。 |
公共広場フォロの正面中央はユピテル神殿。背景にはヴェスヴィオ山が望める。
ポ ン ペ イ 遺 跡 |
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ポンペイの町の政治の中心地。正面中央はユピテル神殿。背景にはヴェスヴィオ山が望める。 |
フォロの東側北よりにある、肉と魚をあつかう公設市場に入る。ポルティコ(回廊)の北西の隅には、美しい壁画で飾られている「フロントーネの家」と呼ばれる遺跡があり、その前には、ポンペイ人の石膏像が展示されている。
ポ ン ペ イ 遺 跡 |
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公設市場 |
「フロントーネの家」の美しい壁画 |
ポンペイ人の石膏像 |
公設市場を出て、フォロ浴場(公共浴場)に入る。施設は男性用と女性用に分かれていて、冷浴室と温浴室、熱浴室があった。
ポ ン ペ イ 遺 跡 |
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男性用の熱浴室。南側には大きなアプシス(半円形に張り出した部分)が設けられ、半円形の天井にある天窓を通して自然光が降り注ぐ。アプシスには大理石でできた水盤が置かれ、円盤中央から出る温水で
体を洗ったのだそうである。 |
男性用の冷浴室の浴槽 |
フォロ浴場を出て、馬車の轍が残り、丸い石の横断歩道までできている石畳の道を歩く。車道の両側に一段高い歩道も設けらレている。歩道には商店の入口を表わすモザイクがあったり、家畜などを結び付けるための穴があったり、当時の生活を偲ばせるものが残っている。
ポ ン ペ イ 遺 跡 |
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ポンペイの町のメインストリートの一つ、フォルトナー通り。 |
不整形切石の特徴ある石畳で舗装された街路、馬車の轍もある。街路の両側には歩道があり、街路を横断するための横断用石が置いてある。 |
裕福な層が住んでいた地域にあった家では、壁にフレスコ画が描かれており、さぞかし贅沢な生活をしていたのではないかと思われる。
ポ ン ペ イ 遺 跡 |
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裕福な層が住んでいた地域にあった家には中庭があり、そこには池があった。壁にはフレスコ画が描かれている。
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小麦を挽いた石臼やレンガ造りのパンを焼く釜があるパン屋さん、ワインの入ったツボが入ってるカウンターのある居酒屋も残っている。
ポ ン ペ イ 遺 跡 |
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パン屋さん。左にあるレンガ造りのところがパンを焼く釜で、中央にあるのが、小麦を挽いた石臼である。 |
居酒屋さんのカウンターだったそうだ。丸い部分にはワインの入ったツボが入っていたという。 |
細い裏通りを入ったところには、娼婦の館などもある。商業都市ポンペイには住民以外の一時的な滞在者も多くそのような人々のための宿や娯楽施設を充実させる必要があり、市内には娼館が30件以上もあったという。
ポ ン ペ イ 遺 跡 |
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娼婦の館の入口 |
娼婦の館内の壁にはこんな絵が描かれている。 |
再び公共広場フォロに戻り、フォロの西側にあるバシリカを通って出口へと出てくる。およそ1時間の遺跡の見学であったが、見られたのは、広い遺跡のごく一部である。
ポ ン ペ イ 遺 跡 |
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公共広場フォロに建つ柱 |
バジリカ。BC120年から78年に建造された古い公共建築物である。おそらくポンペイで最も古い建築物であろう。規模は実に24×55mもある。 |
これで今度のツアーの観光は全て完了だ。これから今夜の宿泊地、ローマ近郊のポメツィアまで、およそ3時間半ほどのバスでの移動。
ポ ン ペ イ 〜 ロ ー マ |
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今は静かなヴェスヴィオ山(車窓より) |
ローマの夕日 |
ホテルには20時30分頃の到着。夕食はホテルのレストラン、このツアー最後の晩餐なので、ツアー中で誕生日を迎えた人と新婚さんを祝って乾杯!
第9日目(5/21 FRI) ローマ〜帰国
今日は帰国日。皮肉にも快晴で、今ツアー中で一番の天気になった。ローマ・フィウミチーノ空港発が12:15なので、ゆっくりと朝食をとり、9:10ホテルを出発。10時前に空港に着き、チェックイン。
定刻12:15発、LH-3857便にてミュンヘンへ。約1時間30分のフライトでミュンヘン・フランツ・ヨーゼフ・シュトラウス空港に着陸。ここで、定刻15:45発、東京行LH−714便に乗り継ぎ。
第10日目(5/22 SAT) 〜帰国
満席の東京行LH−714便 A340−600は、約11時間のフライトで、定刻より早めの10:00、無事、成田空港に着陸。通関後、今回はリムジン・バスにて新宿へ、そして、13時過ぎに無事我が家へ到着。お疲れさま!!
今回の旅行、天候は、前半が曇り時々雨、後半が曇り時々晴れと、ひどく降られることもなく、まずまずということか。カプリ島の「青の洞窟」には入れなかったのは残念であったが、その他は、世界遺産9ヶ所を含めて見所も多く、特に、プリトヴィッツェ湖群国立公園やアドリア海の真珠と呼ばれるドブロヴニク旧市街など、素晴らしい景色や街並み散策などを堪能できた。食事もまずまずで、同行の方々とも和気藹々で、ちょっとしたバスのトラブルがあったが、楽しい旅だった!!
同行の方々および添乗員の森島さんには大変お世話になり、お陰で楽しい旅をすることができました。有難うございました
いつかまたどこかでお会いできるかもしれません。楽しみです・・・・・・。
<おわり>
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