2008.5.20〜29


 ・1日目 バルセロナへ
 ・2日目 1日バルセロナ市内観光
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3日目 モンセラート〜タラゴナ〜バレンシア
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4日目 バレンシア〜グラナダ
 ・5日目 グラナダ〜コスタ・デル・ソル〜カサレス〜ミハス
 ・6日目 ミハス〜セビーリャ〜コルドバ
 ・7日目 コルドバ〜ラ・マンチャ〜トレド〜マドリッド
 ・8日目 マドリッド、セゴビア
 ・9日目、10日目 マドリッド〜アランフェス〜マドリッド〜帰
 

日目(5/23 FRI)   バレンシア〜グラナダ

 今日もまた晴天だ。8:30出発、バレンシア市内観光へ。バレンシアは、バレンシア州の州都で、人口約80万人のスペイン第3位の都市。地中海に面し、温暖な地中海性気候で、世界遺産に登録されているラ・ロンハやカテドラルなどがあり、3月に開催される火祭りは有名である。

 バレンシア・ノルド駅を車窓に見て市内に入り、カテドラルのあるレイナ広場でバスを降りる。カテドラルの右横、渡り廊下でつながっている大司教の館(今も大司教が住んでいる)との間の路地を通り、「パラウの門」(南門)前のアルモイナ広場にでる。

 カテドラルは、モスク跡に13世紀半ばに建設が始まり、14世紀末に完成した大聖堂で、17〜18世紀にも手を加えられているため、ゴシック様式のほかバロック様式なども見られる。  アルモイナ広場に面した「パラウの門」(南門)は、ロマネスク様式で、ここでは最も古い門である。
 カテドラルと渡り廊下でつながっている大司教の館。今も大司教が住んでいる。
 八角形の塔は1420年に完成した鐘楼「ミゲレテの塔」。高さは50.85m、その外周は高さと同じ長さがあると言われる。また207段の階段を上がれば、バレンシアの町を一望できる展望台となっている。  広場の一画、水を張ったプールの底には古代ローマ時代の遺跡があるというが、よく見えない。

 我々一行は、ロマネスク様式の「パラウの門」から中に入る。中の「聖杯礼拝堂」には、キリストが最後の晩餐に使ったという聖杯が飾られている(ここも内部は撮影禁止だ)。礼拝堂を出て、カテドラルの裏側を通ってビルヘン広場へ出る。
 バレンシアの町の守護聖母、ビルヘン・デ・ロス・デサンパラードスに捧げる広場である。この広場に面してはカテドラルの「使徒の門」(ゴシック様式)があり、隣には、聖母教会堂(バシリカ)が建っている。

 聖母教会堂(バシリカ)は17世紀に建築され、内部の楕円形天井に描かれているフレスコ画はアントニオ・パロミーノの作であるという。(裏側より撮影) ビルヘン広場の噴水

 「使徒の門」の前からミゲレテの塔下を回ってカテドラル正面にでる。カテドラル正面入口の前のレイナ広場には、陶器の壷や皿などを売っている出店がいくつも出ている。

 正面入口にあたる一番新しい主ファサード、プエルタ・デ・ロス・イエロス(Puerta de los Hierros) はバロック様式。その名の通り、門を囲う鉄柵からこの名で呼ばれており、レイナ広場(Plaza de la Reina)に面している。



 カテドラルの見学を終え、レイナ広場から市街の狭い道を通ってバレンシア市民の台所、中央市場のところに出る。市場の中を見て歩き、日持ちのするアーモンドなどのナッツを買う。

 中央市場は、面積8000uというヨーロッパでも最大規模を誇る市場の一つで、であり、野菜、果物、魚介類、肉、ナッツ、香辛料、台所用品など何でもあり、果物ひとつから量り売りをしてくれる。外の出店では1人用から 50人用までのパエリア鍋が売られている。建物は巨大な鉄とガラスのドームで、1928年に建てられたものである。

 

 中央市場の向かいに、ラ・ロンハが建っている。その昔、絹の交易を中心とする商人達が集まる市場だったのがこのラ・ロンハで、世界遺産に登録されている。

 建物の大半部分は1482〜1492年にかけて建築が行われたゴシック様式の建物で、19世紀まで使用されていた。ゴシックの民間建築物としては、スペイン国内のみならずヨーロッパの中でも傑出したひとつと言われる。  中庭にはオレンジの木(観賞用で食べても美味しくないとか)が多くある。

 内部は4つの部分から構成されているが、中でも最も印象的なのは、柱のサロンといわれるサロン・デ・ラス・コルムナス(Salon de las Columnas)。

 サロン・デ・ラス・コルムナス、教会で言うところの身廊にあたるものが縦に3つ並んでいる大広間である。8本のらせん状の柱が支える放射線状の天井、その高さは16m程でとても大きな空間に感じる。


 ラ・ロンハの見学を終えて、あとはイスラムの栄華を今も伝えるグラナダまで約510kmのバスの旅だ。昔のお城の城壁の一部で、ナポレオン軍との戦争での被弾痕が生々しく残るクアルトの塔を車窓から見て、バレンシアと別れを告げ、 高速道路(A-35号線)を南下する。

 ラ・ロンハの前に建つ14世紀に建てられたロス・サントス・ファネス教会  ナポレオン軍との戦争での被弾痕が生々しく残るクアルトの塔、横から石段で登る事が出来、一番上まで行ける様になっている。



 途中、かつてギリシャ人が「白い砦」、ローマ人が「光の都」と呼んだ、コスタ・ブランカ(白い海岸)の中心地アリカンテの街中のホテル・カスティーヤの中にあるレストラン「MISTRAL」で季節のスープ・ガスパチョの昼食。

 高速道路(A-35号線)と並走するスペイン国鉄の列車。  紫色の花が満開のジャカランタの並木がきれいなアリカンテの町。

昼食後はまたバスで、高速道路(A-7号線)を南下、途中、ムルシア(Murcia)付近のSAでトイレ休憩、さらに走り続け、やがて、いまだ雪を頂くシェラ・ネバダ山脈が車窓から見えてくると、漸くにグラナダだ。

ムルシア(Murcia)付近のSA  グラナダ近くの高速道路脇の洞窟の遺跡 夏でも雪を戴くシェラ・ネバダ山脈

19:30市内のホテル「メリア グラナダ」にチェックイン。一休みして、ホテル内のレストランで夕食を摂った後、サクラメントの洞窟住居を利用した店の老舗「ロス・タラントス」へフラメンコ・ショーを観に行く。

 グラナダの名物は洞窟の中で行われるフラメンコで、その老舗がここロス・タラントス。  店の中は、白い壁に沿って椅子が並べられ、中央のスペースが舞台となる。ギター、歌、ダンサーも客席の一部に座り、ダンサーは1人ずつ中央に出て踊る。
 スペインを代表する民俗芸能フラメンコは、アンダルシア地方にたどりついたジプシーたちが土地の民謡を自分たち流にアレンジしたものが原点とのこと。目の前で踊られるフラメンコはすごい迫力でジプシーの想いが直に伝わってくる感じだ。


 フラメンコ・ショーを観た後は、サクロモンテの丘からライトアップされたアルハンブラ宮殿を眺め、ホテルに戻る。
ライトアップされたアルハンブラ宮殿 街中のイルミネーション



                                               <5日目につづく>


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