第3日目(6/11 TUE) ハドリアヌスの城壁〜湖水地方へ
今日も朝は曇天で、ちょっと寒いくらいだ。今日は、ハドリアヌスの城壁を見て、小さな湖と丘陵地帯が広がる湖水地方へ行く。
8:30にバスでホテルを出発。菜の花が咲き、ヒツジや牛が放牧されている丘陵地帯を車窓に見ながら走り、スコットランドとイングランドの境にあるちいさな町、グレトナ・グリーンで休憩。
この町は、駆け落ち結婚で有名だ。スコットランドの結婚に関する法律が,イングランドほど厳しくなかったため,イングランドの男女が駆落をし,境を越えてこの村で結婚することが1770年代ころから流行した。しかし1856年にスコットランドで法改正が行われて条件が厳しくなり,この習慣はすたれてしまった。
エジンバラ〜ハドリアヌスの城壁 |
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イギリス特有の丘陵地帯を走る。 |
グレトナ・グリーンのショッピング・モール。 |
グレトナ・グリーンからおよそ1時間ほどで、ハドリアヌスの城壁のなかでも最も長く城壁が続いて、往時の面影を偲ぶことができるという、バードスワルド・ローマン・フォートに到着。
ハドリアヌスの城壁は、ローマ帝国が400年間にわたり、イギリスを支配していた時代の重要な遺跡で、イギリスに現存するローマ遺跡の中で最大のもので、世界遺産にも登録されている。完成当時は、東はニューキャッスル・アポン・タインから西はカーライルまでの118kmにも及んだ。壁の高さは4から5m、厚さ約3m。約1.5kmの間隔で監視所も設置され、また、6km間隔で要塞も建築されていた。
ハドリアヌスの城壁見学後、また1時間30分ほど走り、湖水地方、サルミア湖近くのレストランで昼食、イギリスを代表するファーストフード、フィッシュ&チップスだ。
サルミア湖近くのレストラン |
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メニューはイギリスを代表する料理、フィッシュ&チップス |
湖水地方は、イングランド北西部、氷河時代の痕跡が色濃く残り、渓谷沿いにウィンダミア湖をはじめ、大小無数の湖が点在する風光明媚な地域で、ナショナルパークに指定されている。また、高い山の少ないイギリスにおいて、イングランドの最高峰、スコーフェル・パイク(978m)はじめ1000m近い山々が連なる、起伏にとんだ自然がみられるところである。
昼食後は、ライダル・マウントへ。湖水地方の玄関口にあたるウィンダミア近郊にある、イギリスを代表するロマン派の詩人ウィリアム・ワーズワースが1813年にこの地に来てから、晩年を亡くなるまでの37年間を過ごした家で、ライダル湖を見下ろす丘の上に建っている。
ワーズワース( 1770〜1850年)は、イギリスの代表的なロマン派詩人であり、湖水地方をこよなく愛し、純朴であると共に情熱を秘めた自然讃美の詩を書いている。彼の著名な詩の多くはここで改訂され、また、代表作『水仙』が生まれたのは、この場所である。
ライダル・マウントのワーズワースの住んでいた家や、彼自身が設計した美しい庭園を散策した後は、湖水地方の中でも特に美しいと言われる、ワーズワースが愛した小さな村、グラスミアへ。
ワーズワース水仙公園やオズワルド教会などを見ながら村を散策する。オズワルド教会は、13世紀の漆喰と木組みの教会で、町の守護聖人オズワルドが祀られていて、裏には、ワーズワースと妻メアリー、彼の妹ドロシーが眠る墓がある。
グラスミア |
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村のメインストリート(ストック・レーン) |
ガーデン・ヴィレッジ |
グラスミア ワーズワース水仙公園 |
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グラスミア オズワルド教会 |
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また、村の中心には、ワーズワースも通ったと言う銘菓「ジンジャーブレッド」のお店「セイラ・ネルソンのジンジャーブレッド」がある。ジンジャーブレッドとは、生姜をクッキーの生地に混ぜたバターたっぷりのクッキーのことである。150年の伝統がありサラ・ネルソンの秘伝のレシピに従って作られているとか。
グラスミア 「ジンジャーブレッド」のお店 |
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表の看板には、グラスミア・ジンジャーブレッドを売っているのは世界でここだけと書いてある。 |
グラスミアを散策した後、ウィンダミア湖畔の町、ボウネスのホテルへ。ホテルのレストランでポークのソテーの夕食。食後、8時半過ぎというのにまだ明るいので、ホテルの近くをぶらぶらしてくる。
ボウネスは、18世紀からリゾート地として発展してきた町で、隣接するウィンダミアと共に湖水地方南部の観光拠点として知られる。イングランド最大の湖であるウィンダミア湖の湖畔に位置し、フェリーや観光船の発着地がある。
ボウネス |
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ボウネスの街並み |
セント・マーティン教会 |
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ウィンダミア湖とピアに建つホテル |
ウィンダミア湖で優雅に泳ぐ白鳥 |
<4日目につづく>
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