2012.6.21〜7.1

                                       

 1日目、2日目 成田〜パリ〜ニース ニース市内観光

 
・3日目 エズ、モナコへ1日観光 

 ・4日目 ニース〜リュベロン地方〜アヴィニョン

 ・5日目 アヴィニョン市内観光〜パリ

 ・6日目 モン・サン・ミッシェル観光

 ・7日目 モン・サン・ミッシェル〜サン・マロ〜パリ

 ・8日目 ベルサイユ宮殿、パリ市内観光

 ・9日目 パリ市内観光

 ・10日目、11日目 パリ〜帰国
日目(6/23 SAT)   エズ、モナコへ1日観光

 今日も晴天で、暑くなりそうだ。今日のメインはモナコだが、その前に途中の「鷲の巣村」といわれるエズに寄ることにする。8:30ホテルを出発。バスで港近くのモナコ方面に行くバス乗場へ行き、マントン行きのバスに乗り換える。
 バスはコート・ダジュールの海岸線に沿った断崖の上を、素晴らしい景色を眺めながら走り、およそ20分でエズ村の入口、ド・ゴール広場に到着。

 断崖絶壁の急斜面に村がつくられているその姿が鷲が巣を作っている様子に似ていることから「鷲の巣村」と呼ばれている。このような村がコート・ダジュールには100近くあるが、なかでもエズは人気のある村のひとつだ。

鷲の巣村といわれるエズ
 古代ケルト人が、紀元前から続いたローマ帝国の支配が弱まる7〜8世紀頃に、異教徒の襲撃が相次いだので、海抜420mの山頂に堅固な城塞を築いた。フランス領となったのは、1860年である。


 14世紀に造られた門をくぐり、曲がりくねった石畳の路を歩き、まずはノートルダム・ド・アンソン教会(聖母被昇天教会)に。1764年から1778年にかけて建設されたバロック様式の教会で、聖母マリアを祀っている。

エズ村 ノートルダム・ド・アンソン教会(聖母被昇天教会)
 聖人(聖セバスティアン、聖アントワーヌ、聖グラ)や聖処女、煉獄にある魂、アッシジの聖フランチェスコの祭壇画や、だまし絵もある。


 曲がりくねった石畳の路に小さな家が並ぶ村の中を上の方へと上っていくと、村の頂上にある熱帯植物園に行き着く。世界各国約100種類のサボテンが見られるというが、何と行っても、ここの地上429mの展望台から眺める、リヴィエラ海岸の絶景が素晴らしい。晴天時にはコルシカ島まで見渡せるというが、少しガスがかかっていてチョッと残念。

エ  ズ  村
曲がりくねった石畳の路に小さな家が並ぶ村の中

エ ズ 村  熱帯植物園
 村の頂上にある熱帯植物園は、1949年の開園で、世界各国約100種類のサボテンが見られる植物園である。

熱帯植物園 展望台よりの眺め


 エズ村を見学した後は、バスでエズ村から下り、海に近いところにあるSNCF(フランス国鉄)エズ駅へ行き、列車でモナコへ。(エズ村から直接バスでも行けるのだが、時間が合わず、列車にした)

SNCF(フランス国鉄)エズ駅前よりの眺め

SNCF(フランス国鉄)エズ駅ホームとモナコに向う列車


 モナコ公国は、立憲君主制の独立国ながら、わずか1.95kuしかない小さな国。だが、1860年代にカジノや高級ホテルが完成して世界の王侯貴族や浮遊階級に注目される高級リゾート地となった。1956年、レニエ3世が、ハリウッド女優グレース・ケリーを王妃に迎えたことや、F1グランプリ、モンテカルロ・ラリーなどの自動車レースが行われることで有名である。

モ ナ コ 全 景


 SNCF(フランス国鉄)モンテカルロ駅は地下駅で、3ヶ所ある地上出口の内、南側にある出口をでて、大公宮殿に向う。(出口を間違えるとぜんぜん違うところにでてしまうので要注意だ)
 地上出口を出て、アルム広場の脇の坂道を上って行くと大公宮殿前のパレ広場に出る。ちょうど衛兵交替のセレモニー(毎日、11時55分に行われる)が始まるところで、見物客がいっぱいだ。

 大公宮殿は、1215年にジェノヴァ人が築いた砦の跡地に建つルネサンス様式の宮殿で、現在も王宮として使われている。16世紀のフレスコ画が残るイタリア式回廊や、幾何学模様に医師を敷きつめた中庭など随所にアートが残っている。

モナコ 大公宮殿

モナコ 大公宮殿 衛兵交替


 衛兵交替のセレモニーを見た後、パレ広場から続く旧市街の、カフェのテラスや土産物屋さんが並んでいる細い石畳の路地を歩いて、ロマネスク・ビザンチン様式の装飾が美しいモナコ大聖堂へ。

モナコ 旧市街
 1914年4月13日にできたアルベール1世の統治25年を記念した海外植民地の記念像。 パレ広場から続く旧市街の街並み

モナコ大聖堂
 創建は1874年で、ロマネスク・ビザンチン様式の装飾が美しい。レニエ大公とグレース・ケリーが結婚式を挙げた聖堂で、歴代の大公と王妃の霊廟でもある。

モナコ大聖堂
 聖堂の中には、ニース出身の画家ルイ・ブレアが1500年に描いた「聖ニコラの祭壇画」、など、天井には「聖母子」のモザイクなどがある。 聖堂内にあるグレース・ケリー王妃の墓。


 一旦パレ広場に戻り、広場に面したカフェで昼食をとった後、旧市街の海洋博物館前から出ているプチ・トランで市内観光をすることに。ローズコーナーなど、F1GPのコースも走ってくれるのだ。

旧市街 裁判所 旧市街 海洋博物館
 ルイ2世大公により、1924年に竣工され、1930年5月に開所している。モナコの要塞にも使われている灰色の多孔性海洋石灰岩が使用されている。  モナコ大公・アルベール1世の命を受け、1910年に開館した。館内には海をモチーフとした美しい装飾とともに、大公が蒐集したコレクションが展示されている。水族館も併設されている。


 プチ・トランは、アルム広場からモナコ港に出て、豪華なクルーザーなどが停泊している港に沿って走り、F1GPのスタート地点を通り、ボー・リバージュ(美しい海を望む)という名が冠せられた長い上り坂を上って、カジノ・ド・モンテカルロの前を通り、ヘアピン・カーブのローズ・コーナーへと向かう。
 そして、モンテカルロ地区からコンダミーヌ地区(モナコ港がある地区)を通って、旧市街のあるモナコ・ヴィル地区に戻ると、海洋博物館前の終点だ。

サン・デヴォー広場 モンテカルロ地区
 モナコ中心部のサン・デヴォー広場。この峡谷状の谷を登るとモンテカルロの駅だ。  カジノ・ド・モンテカルロ前の公園の噴水

カジノ・ド・モンテカルロ
 パリのオペラ座を手がけたガルニエの設計により、1878年に建設された。世界のセレブが集う豪華絢爛たる社交場だ。オペラハウスも併設している。「ランボラギーニ・カウンタック」が停まっている。

レストラン「カフェ・ド・パリ」 ホテル・ド・パリ
 カジノ・ド・モンテカルロの前に建つ、レストラン。  1864年の創業以来、世界中の賓客をもてなしてきた、モナコを代表する歴史的建造物。カジノ・ド・モンテカルロの前に建っている。

モナコ・ヴィル地区 コンダミーヌ地区
 高台になっている、大公宮殿や旧市街のあるモナコ・ヴィル地区を望む。  モナコ港へと向かうコンダミーヌ地区の通り。


 プチ・トランでの観光を終え、バスでモンテカルロ地区の、F1GPの名物コーナーのひとつ、ローズ・コーナーの前まで行く。ローズ・コーナーを歩いて渡り、コーナー全体を見下ろせるカジノ公園に上がり、カジノ・ド・モンテカルロの前に出る。カジノ・ド・モンテカルロは、1878年に建設された、世界のセレブが集う豪華絢爛たる社交場で、何となく中へ入るのが躊躇われ、外観だけ眺めるだけにした。

F1 モナコGPのコース
 港に面したアルベール1世大通りにある、F1モナコ・GPのスタート地点。ここから,一周3.34kmのの一般道路を使った市街地コースがスタートする。まだ、スターティング・グリッドが残っている。  F1モナコ・グランプリのスタート地点はまたゴール地点である。今年は、レッドブル・ルノーのマーク・ウェーバーが78周して一番にチェッカー・フラッグを受けた。日本の小林可夢偉は12位だった。
 ボー・リバージュ(美しい海を望む)という名が冠せられた長い上り坂を駆け上る。(奥から手前へ)  カジノ・ド・モンテカルロの前を通り、フェアモント・ホテルを正面に見てローズ・コーナーに進入する。
 ローズ・コーナーと呼ばれる名物コーナーのヘアピンカーブ。  このトンネルを駆け抜け、港に沿ったルイス2世大通りを駆け下り、港の正面を通り、スタート地点に戻っていく。


 カジノの前から港を眺めながらブラブラとコンダミーヌ地区まで歩き、F1モナコGPや、モンテカルロ・ラリーを主催する、モナコ・オートモビール・クラブのショップを覗き、モンテカルロ駅に戻る。

 午後4時、このままニースに戻るのではチョッと早いというので、イタリアとの国境に近いマントンまで足を伸ばすことに。モンテカルロ駅から列車で12分でマントン駅に到着。

SNCF(フランス国鉄)モンテカルロ駅 SNCF(フランス国鉄)マントン駅
 1999年に新設されたモダンな地下駅。出口は2方向に3ヶ所あり、出口が違うと全く別方向に出てしまうので要注意だ。  マントンは、フランス南東部のコート・ダジュールにある町で、リゾート地としても知られる。イタリア国境に近く、フランス人だけでなくイタリア人も多い。


 イタリアとの国境に近いリゾート地マントンは、かつてはモナコ公国の領土であったが、1860年にフランス領となった、温暖で明るい色彩の南仏の空気に満ちている美しい街である。フランスが誇る芸術家ジャン・コクトーが愛した街として、また、毎年2月には特産品のレモンやオレンジを使ってオブジェを作るレモン祭りが催されることでも知られている。

サクレ・クール教会


 マントン駅前のヴィクトワール広場から南に延びる道を海岸に向って少し歩くと、右側にサクレ・クール教会がある。その先を左に曲がり、メインストリートのヴェルダン大通りに沿ったビオヴェ庭園を通って、コート・ダジュール地方に残る最も美しいバロック建築の街並みの一つであるといわれる旧市街へ入っていくと、レピュブリック通りに市庁舎があり、その1階にジャン・コクトーの幻想的な壁画に囲まれた結婚の間(ここで結婚式を挙げることができる)がある。今日は土曜日で市庁舎がお休みなので、残念ながら中に入ることはできなかった。

ビオヴェ庭園
メインストリートのヴェルダン大通りとボワイエ大通りに挟まれたグリーンベルトの公園。

マントン市庁舎 市庁舎の結婚の間
 市庁舎は19世紀、ベル・エポック時代に建造されたもの。挙式が行われる結婚の間(サロン・ド・マリアージュ)はジャン・コクトーの美しい壁画で飾られ、細部にわたってジャン・コクトーのデザインがちりばめられている芸術性溢れるサロンである。

マントン 旧市街
 コート・ダジュール地方に残る最も美しいバロック建築の街並みの一つである旧市街の街並み。  奥に見える塔は、サン・ミッシェル教会の塔。


 そこから海沿いに出て、海岸を少し散策して、駅に戻る。

マントン 旧港と海浜
 マントンは、フランスとイタリアの国境にある町で、正面はイタリアである。


 ニースへの帰りはバスで行くことにしたのだが、土曜日の夕方ということもあってか道が混み、1時間半もかかり、ニースに戻ったのは8時になってしまった。(列車で帰ればよかったか・・・)。それから、旧市街のサレヤ広場のレストランで遅い夕食をとり、ホテルに戻る。

ニース 旧市街
 サン・ フランソワ塔.  マセナ広場の夜景



                                               <4日目につづく>

                           
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