第4日目(6/24 SUN) ニース〜リュベロン地方〜アヴィニョン
今日はニースにある日系のツアー会社の車をチャーターして、プロヴァンス、リュベロン地方の小さな村を巡ってアヴィニョンまで行くのだ。今日も晴天で、暑い一日になりそう。ドライバー兼ガイドの山本さん(男性)が9時にホテルに来てくれ出発。
高速道路A8号線を走り、1時間半ほどすると右手に、平ったい山「サント・ヴィクトワール山」が見えてくる。この山は、画家セザンヌに最も愛されたモチーフのひとつで、晩年の10年間だけでも100点以上の作品に描いたという。(セザンヌが描いたのは、正面から見たところで、こんなに平らな山ではなく描かれている)
高速道路A8号線を西へ |
|
|
左前方に映画祭で知られるカンヌの街がある。 |
正面に見える山は「サント・ヴィクトワール山」。 |
エクス・アン・プロバンスでA8号線と別れ、リュベロン地方へ入って行く。リュベロン地方は、リュベロン山脈の山あいの広大な谷間に広がる田園地帯で、小高い岩山の上に小さな村々が築かれている。『フランスの最も美しい村』として認定されている村もあり、その内、ルールマラン、ルシヨン、ゴルドの村も訪れることにしている。
リュベロン地方 |
|
|
南仏プロヴァンスのリュベロン地方は、この様なプラタナスの並木道や、ワイン作りのためのぶどう畑がたくさんある。 |
最初に訪れた村は作家アルベール・カミュが晩年をすごした、ルールマラン。オリーブ畑や果樹園の緑に囲まれ、ルネサンス様式の城や落ち着いたただずまいの家並みのある美しい村だ。カミュが住んでいた建物やおしゃれなお店が並ぶ街並みをのんびり散策し、16世紀にできたルネサンス様式のルールマラン城は外から眺めただけで、次の目的地セニョンへ。
ルールマラン |
|
|
村への入口に、ルールマラン城の案内板がある。城の主要部分は、16世紀にできたルネサンス様式の建物で、1920年にリヨンの実業家が買い取り修復したもの。現在は、若い芸術家の活動を援助する場となっていて、展覧会、コンサートなどが開かれる。 |
ルールマラン |
|
|
|
ちょうど我々が訪れたときに、何かのお祭りなのか、カーニバルのような仮装行列が行われていた。 |
ルールマラン |
|
|
アルベール・カミュが住んでいた建物。 |
村の小さな教会 |
|
|
村の中心部には、おしゃれなお店などが並んでいる。 |
リュベロン地方はラベンダーなどのハーブの栽培も盛んで、途中にはラベンダーが綺麗にに咲いていた。
リュベロン地方のラベンダー畑 |
|
|
ラベンダー畑を見下ろすセニョンは、要塞のような巨大な断崖の陰に隠れて建つ小さな村だ。石造りの古い通りに、つたの絡まる家並みそして、水の流れる音が心地よい泉など、静かで美しい村だ。ここのレストランで、昼食をとる。
セ ニ ョ ン |
|
村 の 全 景 |
|
|
丘の上からの景色 |
泉の水の流れる音が心地よい |
|
|
村の中には、城塞のような、石積みの壁や門がある。 |
かなり大きな村の教会 |
次いで、多くの有名人が別荘を持つという美しい村、ボニューへ。山の頂に建つ旧教会を石造りの家が二重三重の帯状になって取り囲んでいて、その教会前のテラスの展望台より見下ろすリュベロンの谷の眺めは素晴らしい。
ボ ニ ュ ー |
|
村 の 全 景 |
|
|
教会前のテラスの展望台より見下ろすリュベロンの谷の眺め |
ボニューから、さまざまな赤に彩られた村、ルシヨンへ。黄色顔料の原料となるオークルの丘の上に築かれた村で、家々もオークルを使って造られており、村全体が金色に近い黄色から、褐色、バラ色まで、様々な赤に彩られている。村の入口の駐車場に車を停め、村の中を散策してくる。ニュアンスの違う様々な赤で彩られた家並みが美しい。
赤に彩られたルシヨン |
|
村 の 全 景 |
|
|
オークルを使って建てられた家が続くルシヨンの街並み |
|
|
オークル色の教会と鐘楼 |
赤い岩肌をした崖 |
次は、リュベロンの谷を見下ろす「天空の村」ゴルドへ。丘の頂の古城に向かって石造りの家々が階段状に折り重なっている村・・・というと、リュベロンのほとんどの村がそうなのだが、ここほどそれが見事な景観となっているところはない。車で村に向う途中に展望台があり、そこから見る村の姿こそ、ゴルドの一番のみどころというので、そこから遠望して、村の中はさーっと通り抜けて、次の目的地である、セナンク修道院に向う。
天空の村 ゴルド |
|
セナンク修道院は、ゴルドから北西に4kmの深い谷に囲まれた、禁欲的な生活で知られるシトー会の修道院。1148年の創建で、ロマネスク様式の創建当時の姿が現在も残されている。建築物そのものの簡素な美しさに加え、周囲に広がる一面のラベンダー畑がその美しさを更に引き立てている。
セナンク修道院 |
|
人里はなれた谷底にたたずむ修道院 |
セナンク修道院 |
|
創建以来、宗教戦争の頃まで盛んな活動を続けていたが、17世紀末以来、修道士はいなくなっていたが、1989年から活動を再開、現在も祈りと労働だけという中世さながらの規則正しい修道生活が送られている。 |
今日訪れる最後の村、フォンテーヌ・ド・ヴォークリューズへ。ヴォークリューズ山地の青白く輝く岩山の麓にある小さな村だが、世界で5番目に豊富な水量の湧き水で知られる村でもある。川に沿って並んでいる、レストランやお土産屋さんなどを眺めながらしばし散策。爽やかで気持ちがいい。
ここからは、今夜の宿泊地アヴィニョンへ向う。途中、フォンテンヌ・ド・ヴォークリューズの湧き水を源泉とするソルグ川が分流し、幾つもの島からなっている、 「南仏のヴェニス」とも呼ばれ、また、パリに次ぐ規模の骨董の集積地として知られる、リル・シュル・ラ・ソルグの街中を通り、7時過ぎに、城壁のすぐ外側のアヴィニョン駅に近いホテルに到着。ガイドの山本さん、お疲れ様でした。(これから3時間かけてニースまで帰るのです)
リル・シュル・ラ・ソルグ |
|
|
南仏のヴェニスと呼ばれる、リル・シュル・ラ・ソルグの街並み。 |
14世紀に設置されたという、現在まで残る最古の水車。 |
今日1日で、7ヶ所の村を見て回ったのであるが、チョッと欲張りすぎの感じだ。2〜3ヶ所をのんびりと見て回るのがこれらの村々の愉しみ方ではないだろうか・・・
アヴィニョン |
|
レピュブリック門の夜景 |
ホテルにチェックインし、一休みしてから、山本さんに教えてもらった、旧市街にあるレストランへ行き、夕食をとる。
<5日目につづく>
|